愛なんていらねえよ、夏

いや〜、どう見積もっても、タイトルで損してるね。
愛のままにわがままに 僕は君だけを傷つけないバリのウザさ。

夏、いらなくね?
読点いらなくね?

てっきり、野島伸司作品かと思いきや、違う脚本家さんだった(龍居由佳里サン)。

身体的障害、環境的障害、愛、そしてハッピーエンド。

当時のトレンドか?
最近こういうのないよね。漫画または小説の実写ばっかりで。


なにがイイって、まず出演者が豪華すぎ。
渡部篤郎藤原竜也広末涼子


借金を負った伝説のホスト、レイジ(渡部篤郎)が、その兄を装って盲目の亜子(広末涼子)から遺産を騙しとろうとするストーリー。


ケイゾク真山の焼き増しかと思うほど、ボソボソしゃべりの渡部さん。
「この人、ワンバターンだったか…」
と思うもつかの間、

最終話に近づくにつれ、はっきりとした喋りをしていることに気づかされる。


それは紛れもなく、
騙し×偽り=真実
というフレーム。


ボソボソとしゃべる姿は演技。
ハッキリと喋るレイジは、演技の上で演技をすることで、真実を語っている。



そのことに気づかされるシーンで、はじめて泣いた。
なるほど、計算しつくされた演出だったのか。
まぁ、若干過剰なことは否めないが。



渡部さんと藤原竜也の、微妙な関係もイイ。
はっきり、そう描かれているわけではないけれども、藤原竜也的には、兄貴分という存在を超えた感情があることを匂わせている。
萌えポイントですね。

乱暴な言い方をするようだけど、師弟関係とか、兄弟の契りとかのリレーションシップって、少なからず、そういう感情があるんだと思います。そうじゃなきゃ、地獄の底までついていけないって。

広末涼子は軽く太っていて、残念なシーンもありますが、
なかなかイイドラマだと思います。ぜひ。