それが素顔なのです

「あらぬ自体になった時、何を持っていくか」たとえば、地震とか火事とか。
これって何よりも、その人の本質を露見する。
私の彼氏は、「PCのハードディスクだ、もし、地震が起きてお前とハードが同時にたんすの下敷きになったら、俺は迷わずお前を押しのけてハードディスクを救い出す」と言い放った。
彼氏の友達は、ipodとデジカメらしい。・・・よく分からん。そんな文明の利器が大事とは世も末だ。いらないよ、そんなもの。腹の足しにもならんじゃないか。

私は圧倒的な自信を持って、こう答える。「マスカラとビューラーです」。

午後の二時。関東大震災を凌ぐ大地震が起きました。
避難勧告が出され、関東圏内の住人はみな、各地の避難場所に集合しています。もちろん放心状態。運良く知った土地で被災した人はいいですが、なにせ平日の昼間ですから、思わぬ場所で地震に遭遇した人が大半で、誰も知り合いがいない学校に身を潜めるしかありません。

ここなのだ、私が言わんとしているところは。ダレモシリアイガイナイ。
そんな時、自分を助けてくれる人は、正直なところ異性しかいない。
日ごろから同性に対して冷たい女性が、緊迫した状況で優しく接してくれるはずはないのだ。
そこで有効活用されるべきが、女の顔。不細工と美人、二人いたらなら、間違いなく後者を助けようとするだろう。
あの可愛い子に僕のパンを半分上げよう。毛布の一枚を貸してあげなきゃ、きっとあの細い体じゃ夜を越せない。隙あればそこに潜り込んで・・・。なんて具合。
ほら、化粧道具は腹の足しにも、寒さ凌ぎの道具にもなるでしょ??

究極な状況下だからこそ、人間のサガが露になるんですな。
疲れた時ほどエッチがしたくなるのは、つまり、自分の生命の危機を脳が察知していてなんとかして遺伝子を残さなければって判断が下されるかららしい。
それと同じで、生命維持が難しいと思われるときは、最大限に優性な相手に子孫の未来を託したいと瞬時に判断するはずなんですよ。
究極的な状況で頭の優劣をつけるのは難しいから、ここでの判断材料は容姿。
そうとなれば、ブスは不要なわけ。
美人しか必要ないわけ。

ブスで遺伝子的に劣性な私たちは、すっぴんじゃ逆立ちしても美人にはかなわない。
でもね、化学的加工を施せば、その差はなんとか詰めることができるのですよ。
さぁ、全国の同士よ、化粧品は常に手元に置いておこうではないか!!