ソーシャル・ネットワーク

ハーバード大学生のマーク・ザッカーバーグが、「ザ・フェイスブック」という学生向けサイトを開発し、世界最大のSNSサイト「フェイスブック」へ成長させるまでを描いた映画。

Facebookの現ユーザー数は5億人、企業価値は500億ドルとも言われている。

現在のネットビジネスを牽引するソーシャルプラットフォームにおいて、まちがいなく神レベルであるFacebookの映画、しかもほぼ実話*1、ということで、ネット業界の末端の末端のその端キレみたいなところでご飯を食べている私は、「ま、話のネタにね。営業先で使えるかもね」という半ば義務感でレイトショーへ向かった。

ところがどっこい、予想に反して超おもしろい!!ここ最近観た映画の中でも断トツに好き!!

Facebookを開発するきっかけ、Facebook成長とともにマーク自身の成長や価値観の変化、カリスマ企業家への尊敬、自身をとりまく環境の変動、親友からの告訴、そして自省。

ストーリーは、ネット上で人間関係を築くという「リアル」とは真逆に位置するサービスFacebookの成長を描きながら進行するが、一貫して私たち観客がそのストーリーから感じるのはあらゆる関係性(友達、親子、兄弟、先輩後輩、上司と部下…)における生身のひと対ひとの関わりである。

マークは振られた彼女にぎゃふんと言わせるためFacebookを立ち上げ、napsterで有名な企業家ショーン・パーカー(ジャスティンティンバーレイクのチャラ感が激ハマり!)のカリスマっぷりに心酔して拡大路線へ変更、ショーンに肩入れするあまり共同経営者である親友を裏切り、そして告訴される。(訴訟1)
一方でFacebookにネタをパクられたと騒ぐハーバード大の先輩たちは、資産家の父親の顔色を伺い、双子の兄を立て、自分たちのプライドのためにマークを告訴する。(訴訟2)

まさに人間関係の縮図!!というと安っぽいけれど、私はこの映画のテーマは人間讃歌なのだと思う。

以下ネタばれ注意↓↓↓
結局二つの訴訟を示談=金で解決し、秘密保持にてカタをつけたマーク。
Facebook立ち上げのきっかけとなった元カノエリカの名前をFacebookで検索、フレンド申請を行う。
何度もキーを押して画面をリロード。しかし申請のステータスは変わらない。。。。

映画館でこのラストシーンを見ながら、「マークかわいい(はぁと)まるで、何度も新着メールを確認する片思いの女の子みたい」と思い、人間味あふれるシーンでほっこりしたのだが、
一方で、「リアルの人間関係はネットのように簡単にリフレッシュ(再読み込み)できない」という見方もできるなと思った。

青春ものとしてもとてもよくできているし、ネット英語やアメリカの事情(大学のランク、人種のお話)の勉強にもなるし、何度も楽しめる素晴らしい映画。

*1:すみません、こちら間違いでした。ショーン・パーカーが「完全なフィクションである」と、否定してますね。エドゥアルドとも引き続き親交があるとか。http://jp.techcrunch.com/archives/20110123sean-parker-calls-the-social-network-a-complete-work-of-fiction/